森山タカヒロBAND「アンチテーゼに愛を込めて」【前編】

 

写真 2012-10-17 19 43 46.jpg

どうも、長本です。

今回は森山タカヒロBANDのレコーディングにお邪魔してきました。

和気あいあいとした雰囲気もありつつ、集中するときはビビっと集中し、その場で思いついたアイデアもふんだんに取り込んで、時間いっぱいギリギリまで曲を良いものにしようという緊張感に包まれたレコーディングの様子と、レコーディング終了後に行われた森山タカヒロBANDメンバー(Dr.吉田トーマはレコーディング別日の為、欠席)と、レコーディングエンジニアのnow&then records吉田紘希による、今回発表されるシングル「アンチテーゼに愛を込めて」についての対談の様子をお見せしたいと思います。さすがはボーカリスト森山タカヒロの人間性なのか、彼の口からはかなりエグい内容がポンポンと飛び出して来ますので、最後までお楽しみ下さい。

 

 

森たかアー写.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

森山タカヒロBAND

 

キャッチーでいてロックなロールを誇張しすぎず潜ませずに美しさと泥臭さを共有させた楽曲達は、刺激的で新鮮に、時にはどこか懐かしさも感じさせる。

バンドの軸として歌があり、ロック、サイケデリック、ポスト・ パンク等の要素をさり気無くも交えつつ、飛び込んで来るようなメロディーには図られたあざとさというよりは初期衝動、倦怠感や焦燥感を抱いていたあのころをそのまま体現させた様なバンド サウンドとライブパフォーマンスで、バンド名からくるイメージも 良くも悪くも覆している、それも森山タカヒロBANDだからこそ出来る圧倒的に根拠の無い揺るぎない説得力からくるものである。

 (left to right)

Gt. 岩本タクミ

Vo. Gt. 森山タカヒロ

Ba. 川越タクマ 

Dr. 吉田トーマ

 

・この曲で、人に伝えたいものとは?


森山タカヒロ(以下、森)「なるほどね、ラブですね、ラブ。一種の皮肉みたいな物ですね。」

吉田紘希(以下、吉)「皮肉ってさっきレコーディング中に言ってた話?」

森「例えば曲のパッとした印象だけで「ありがち」という単純で否定的な理由で吐き捨てられてしまったどんな時代にでも起こり得るしょうもない評価とか、いわゆる昨今の流行り的なものに対して、自分らが「それっぽく」作ってみたらどうなんだろって思って、真っ向から僕らもそれをやってみましたっていう。」

岩本タクミ(以下、岩)「流行を取り入れたっていうか何か、」

吉「これが好きなんでしょ?っていう感じ?

森「そう皮肉なナンバーですね。

吉「これが好きなんでしょ?っていう思考はバンドやってる人は結構色んな人が持つと思うんだけど、それであえてそれを作ってみたっていうのは、もう一個エネルギーがいるわけじゃん?それは何でなの?」

森「つくって演奏してみると、意外に良かったんだよ。」

一同「()

吉「ああ、カッコいい。ってね()すごいわかる。気持ちいいんだよね」

森「ハイこれリードでーすって()

森「でも歌詞は一夜にして書き上げたんで、大変だったなあ。」

 

 

この曲に込めた想いと苦悩


森「自分たちの環境だとか、音楽に対しての人からの見られ方、が変わってきてるなぁ、って思っていて、それが皮肉を込めた曲とシンクロしてる。」

吉「そうね、ホントにね変わったよね、環境だとか、例えばお客さんの移り変わりもあるんじゃない?」

森「移り変わりはある気がするな」

森「何かすごい、よくわからなくて考える時があるよね。僕らの事、何が好きなの?とか、なんか逆に聞いてみたい。僕らのライブに来てくれてる人たちが、何を好きになってくれてるのかっていうのを逆に知りたいよね。変なところで苦悩してるというか、何がそんなにカッコいいんだろうか、いやゴエくんか?みたいな(笑)」

吉「見た目的な問題?」

岩本タクミ(以下、岩)「いや、なんかでもそういうのもあるのかな、って思ったりして。」

吉「そういうのは、でも、あったりするんだろうけど。」

 

 

・新たに取り入れたもの


森「曲として、何か取り入れたものとかゴエくんある?」

川越タクマ(以下、川)「うん、ハ○マーンパクった。

吉「ハヌマ○ン、パクった()

森「曲もすんなり出来上がったよね。二時間くらいですんなり。」

吉「曲の構成もすごくシンプルだしね。」

川「したかったんだろうねこういうのね。」

森「こういうのしたかったんだよ多分。皮肉がどうとかっていうのは、バンドなりの天の邪鬼なところがあるよね、多分。」

岩「ほんとはしたかったっていう。」

さんにん 

左:岩本タクミ(Gt.) 中央:川越タクマ(Ba.) 右:森山タカヒロ(Vo./Gt.)


曲づくりのサイクル


森「前作の「シアトル」の2曲のうちみんな昔は恐竜だったのほうが先に出来たんよ、その後にシアトル書いて、シアトルは、めちゃくちゃシンプルだもんね。弾き語りにバンドさんが重ねたみたいな。毎回毎回、曲づくりをするたびに、バンドの中のサイクルがある。奇をてらいだしたり、シンプルにいったりだとかっていう行ったり来たりがあるよね。それで今回はシンプルにいったバージョンなのかもしれないですね。」

森「焦燥感と遊んでいる様を描いたっていう曲の方がアンチテーゼに愛を込めてよりも先に出来て、あれがすっごい奇をてらいまくってるの。奇をてらうっていうよりは、こうしようああしようの結果最終的に戻って来れなくなったっていう感じではあるんだけど、Dメロくらいまであるよねあれ。」

吉「歌モノでは、Dメロまでって珍しいね。」

森「俺ら結構やってるんよね、みんな昔は恐竜だったとか、”SOS”とかもそうよね。魚と僕も結構そういう感じ。なんか、プログレの真似事みたいな感じ。アンチテーゼに愛を込めてはそれの逆だよね。」

 

 

様々な楽曲と葛藤。


森「曲も色々バリエーションがあって、結局何が聴きたいの?って聴いてる人に疑問を持ったわけよ、何が好きなの?っていうのをすごい感じるなあ。自分らの歌でもギャンギャンいうやつと、めっちゃしっとりしたやつとで、割とバンドの中で振り幅の大きいバンドだなあっていうのを自分たちでも思うんだけど、だからどれが好きなのかなあっていうのをすごい感じてて、その人の好きのためにつくったわけでは決してないんだけど、歩み寄るつもりもないんだけどね。ほんとは突き放してると思うの、そう考えたら。逆の意味で。今回の歌詞もそうですねそう考えたら。アンチテーゼに愛を込めてっていうタイトルは後づけではあるんだけど。」

吉「聴く人を突き放してる、っていうのは最近対バンしたことあるバンドなんかの曲でも凄く感じてるんだ。」

森「あー。」

吉「あれはさ、一部かもしれないけど、ああいうバンドが好きな人たちをモロdisってる感じじゃん?」

森「なのに、聴くからね。」

吉「そうそう、突き放してるからどうとかっていうのは関係ないんだろうね。むしろそれが、単純な刺激。みたいな。「あーこの曲は何かが他のとは違う。」みたいにな感じとして受け取られるんだろうなって。」

ごえもり 


 

シングルとして発表する事にした理由


森「アンチテーゼに愛を込めてが出来てすぐ、シングルにしようと思った。前奏とアウトロがつながるのがシングルならではかなあと思って、リピートしたくなる俺は。イントロとアウトロが全く同じだったら。そういうのがあって馴染みが良いというか、さらっとシンプルなやつのほうがシングルっぽいのかなあとか、出来上がった後に考えたのはそのくらいかなあ。」

 

 

・曲づくり中に思っていた事


森「この曲は、今の自分たちのセットリストの中で、単純明快爽快、っていう曲が無くて、ライブで自分たちもさらっとやれてさらっと次の曲に行ける、つなぎみたいな曲が欲しいって思ってて、そういうのを最初は意図してつくりはじめたなあ。だからちゃっちゃとリフやって、ちゃっちゃとサビいける、聴きやすい曲を。聴きやすいと言うか、それはやりやすいに至るんだろうけど。コード進行とかもむっちゃシンプルだもんね。」

森「嫌じゃないよ、こういうの。とかって思った。」

吉「なるほどね。」

森「スタジオに曲持っていったとき、メンバーもみんな、嫌じゃないよ、っていう感じだったし。」

吉「その、延長線上で、アンチテーゼっていう考えが生まれたの?」

森「そう、生まれた。「嫌じゃないよ」って自分たちで思ってるのが、聴いてる人も、「うん、こういうの嫌じゃない」って、思うんだろうなっていうのが。はい出たー!ジャンクな曲の出来上がりー!」みたいなのを思って。そう思ってしまったら、自分たちがこだわって、練りに練ってつくった曲って馬鹿らしく思えてきてっていうのが歌詞を書くときのエネルギーの原点かなあって。」

吉「あー、なるほどね。」

森「これを人が聴いて「あー、森タカって変わったなあ。」って思う人もいるかなあって。最近の歌モノっぽい。みたいに思われたら思われたで、それはそれで、」

吉「まぁ狙いどおりだよね。」

森「狙いどおりですね。そうです!正解!っていうやつ。歌詞で変わらないでと言わないでって書いとるっちゃんね。本当は本当の事を知らないくせにって書いとって、こういうことも知らんくせに。っていうアレで。」

吉「これ記事にしたら、それの解答編みたいな感じになるかもね。」

森「そうやね。歌詞聴いたら、なるほどね。ってなるんだろうなあ。」

森「歌詞はね、多分ね、嫌な感じだと思う。つんけんしてる。」

森「変わったなあって、思われたいな。逆に。だけど「変わってねーし!」っていう話だけどね」

吉「ということは、この曲のターゲットは新規の人にでもあるし、ずっと聴いててくれてる人に「んっ?」って思わせるっていう面もあるの?」

森「うん、ありますね。ずっと聴いてくれてる人に対して、すごい愛で包まれてると思いますよ。新しく来る人に対しては、すごいつんけんしてると思う。遠回しだよね。すごい屁理屈ばっかりやってる気がする。屁理屈をしすぎて、まわってまわってシンプルになっちゃったみたいな。」

 


後編へつづく